「クククククールブルースカイっ、お、おれ、おれははっ、」
いつまで経ってもその先から続く言葉が出てこなくて、ため息を吐いた。
研究の息抜きに外を歩いていたら突然呼び止められて、今に至る。
以前に花姫殿で遭遇した時から何かと自身の周りを付きまとってくる危力系の人。
名前は・・・何だったかしら。
まあそんな事は置いといて、好意を寄せられているのが言われなくとも分かる。
正直言ってそんな感情を抱かれるのは迷惑で仕方ない。
早く終わらせてくれないかと思っていると、遠方に揺れる茶色のツインテールが見えた。
無言で此処を後にし、そちらへ向かおうとする。
「まっ、待ってくれっ」
歩みだした足を止めて、待てという彼の方に顔を向ける。
彼の言いたいことを最後まで聞くとしたら、あと何時間もかかるだろう。
生憎そんなことに付き合っていられるほど暇ではない。
「・・・悪いけど、私の一番はあの子だから、」
ごめんなさいね。
凛とした声でそう言って、恐いぐらい綺麗な笑みを向けると、目の前の彼は顔を真っ赤にして石化してしまった。
ふっと口元を緩めそんな様子を後目に、揺れるツインテール目指して足早に歩み出した。
恋よりも、愛よりも、