『学園アリス*志貴と柚香』
最終改訂 2009.10.24
「歩けるか、柚香」

差し出された手を掴みながら立ち上がり、"大丈夫"と答えた。 歩ける、いや歩かなければならない。 このまま立ち止まっていることなんて自分には許されないのだ。 本当は、今掴んでいるこの手を借りることだってあってはならなかった。 けれども、自分一人で踏み出すにはあまりにも酷で辛くて、無理だった。 彼が此処に来てくれなかったらどうなっていただろう。

「ありがとう志貴さん・・・・志貴」

彼を見上げてふわりと微笑った。 こんな自分を好きになってくれて、ありがとう。



私のレゾンデートル

(貴方が教えてくれた)
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